いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

メノウ化珪化木

GW中某日の記念撮影ですが、鮎蟹川のイシガメです。メス、甲長10cmチョイくらいかな?

f:id:imoengineering:20200527193248j:plain

 

捕まえた後で置き直して撮影したヤラセ画像ですけど、こんな場所にいたんです。

f:id:imoengineering:20200527193442j:plain

私が対岸から川に入ろうとしたらポチャンと川に飛び込んでしまったのですが、ヒスイ探しみたいに箱メガネで川底を見て見つけ出して捕まえました。

いい個体でしたけどね~。すぐその場でリリースしちゃいました。もったいないことしたかな~。

 

 

こちらは、先日の5月23日(土)の撮影です。

矢印の場所の右の辺りにいつも3匹くらいイシガメがいるんですけど、水深が深くて対岸からまっすぐ渡ってアクセスすることができず、何10mも離れた場所で対岸に渡ってから回り込んで行くのですが、当然の如くいつもすべて水中に逃げられてしまいます。で、ここはかなり深いので箱メガネ作戦も通用しません。

f:id:imoengineering:20200527193925j:plain

でもこの日はこの1匹だけは矢印の場所に居て、つまり半分くらい枯れ草の陰に隠れている状態だったので、私が廻り込んで接近していってもこの一匹だけは「北斗敢えて動かない」を使用して動かないで居てくれて捕獲するに至ったのでした。

f:id:imoengineering:20200527194414j:plain

f:id:imoengineering:20200527194424j:plain

f:id:imoengineering:20200527194432j:plain

背甲長14センチとかありそうな老齢の立派なオスイシガメで、とってもすてきな個体だとは思いますが・・・、

 

f:id:imoengineering:20200527194527j:plain

いくらなんでも甲羅表面の状態がボロっちすぎるかな~、と思って放流しちゃいました。次にお逢いできるのはいつのことになるだろうか。

 

さて、鮎蟹川をそのまま歩み進んでいくと、

f:id:imoengineering:20200527194727j:plain

f:id:imoengineering:20200527194741j:plain

「これは!」

 

f:id:imoengineering:20200527194804j:plain

ヒスイみたいにお見事に綺麗な乳白色な部分がついているけれど石全体をよく見ると珪化木ですね。乳白色な部分はメノウか水晶です。ということはメノウ化珪化木かな?

一番長いところで28cm。重量は9.9kgもある大きな石で、まあ“珍しくもないたかだかの珪化木”だったりするのですが、メノウ化珪化木なら悪くないよなあ~、なんて思って持って帰ることにしました。

 

 

さらに歩を進めると、水中にズドンと居ました。オスイシガメ。

f:id:imoengineering:20200527195504j:plain

 

すぐそばにもう1匹オスイシガメ。

f:id:imoengineering:20200527195515j:plain

f:id:imoengineering:20200527195602j:plain

矢印の間に頭部があることがかろうじて分かりますね。

 

この個体は結構きれいだったので、素性を確かめたくて無理をしてかろうじてなんとか捕獲しました。

無理って? 全身ずぶ濡れのことです(笑)。

この個体だけ連れ帰り現在我家の庭に居りますが、記念撮影をしたらまたすぐに元の座標にリリースしに行く予定にしています。

 

 

さてと、メノウ化珪化木のその後です。洗って座卓の上に置いて鑑賞しています、飯時はいつも。

f:id:imoengineering:20200527200403j:plain

う~ん、大まかに一言に言って「90度分くらいのバームクーヘン」って感じですね。元の木の直径は最低でも45cmはありそうですよ。

珪化木って、地中での変動作用により元の形を失ってグニャングニャンに捻じ曲がっていることが普通なのですが、コイツは生きた木のままの形状がほとんどそのまま保たれていますね。私はこういう珪化木を「リアル珪化木」って呼んでいます。灘浦海岸や奥能登の珪化木にはリアル珪化木はまず無くてみんな「ムンクの叫びの顔みたいな“グニャングニャン珪化木”」なんですよね~。

 

リアル珪化木では、こんな風に年輪と維管束がキッチリ形状保存されていることが多いんです。

f:id:imoengineering:20200527201117j:plain

この年輪のピッチは大体1~2mmくらいなんですけど、断面全体にこんなにビッチリ維管束が詰まっているって変じゃないかなあ。こんなに全体にぎっしり詰まっているとなると「繊維細胞の1本1本かよ?」と思いたくなってしまいますが、それも変なんです。私の肉眼で軽く視認できるくらいだから、この細孔の直径は0.3ミリくらいある筈なんですよね~。そんな太い繊維細胞なんてある訳ないんだよなあ~。

 

鮎蟹川の河原で地表に露出していた面です。

f:id:imoengineering:20200527202059j:plain

う~ん、石の割れ目(脈)への流れ込みで形成される石英(水晶)層が美しく露出しているだけみたいですね。石全体がメノウ化している訳ではなさそうだなあ~。

 

でも少なくともしばらくの間は、この石は私のビールのツマミです。

とっても良い眼の保養になってくれていますよ。