いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

自然薯のマーキング

前投稿の予告通り、自然薯のマーキングに行ってきました。

念のためかんたんに解説すると、
自然薯のツルって冬になって枯れると根元から切れます。触ったりしなくてもパツンって勝手に見事に切れます。

つまり冬になってツルが枯れた以降は芋とツルの境目で見事に切れてしまっているので、地上にあるツルを辿っていってもどこに芋があるのか分からないのです。

なので、ツルが完全に枯れる状態にまで達していない今の時期のうちに、芋の先端部分の直ぐ隣に小さな棒で目印を付けておいて、芋が完全に熟成した冬になってから腰を据えて丁寧に芋を掘り出そうという作戦です。※自然薯掘りの好きな方々の王道手法です。
手法の具体的なところは“割り箸を刺しておく”といった程度の作業になります。



さて、これは自然薯の構造。
イメージ 1
ツルと芋はある一点で完全に分かれています。
で、芋の最上部から主根(栄養を吸収する根)が四方八方に伸びています。
※ちなみに主根は稲の根みたいに何十本もビッシリと生えている訳ではありません。10本弱くらいのことが多いです。
普通は主根は土の深さ1cmくらいのところから生えています。換言すればツルと芋の境目は土の深さ1cmくらいのところにあります。

なので自然薯掘り遊びの腕前が上がってくると、
『秋のうちの芋の隣へのマーキングなんぞはせず、ツルの飛んだ完全冬期でも周囲の地表から主根のうちの1本をなんとか探し当ててその主根を辿っていって芋の在処を特定する』っていう技を駆使することもできます。

千葉県で自然薯をやっていた時には、私も時々その方法で芋の場所を特定できていました。

でもね、富山県の場合・・・、
去年とか一昨年とかにイノシシに芋を上の方半分とか1/3とか食われてしまっていることが多いから、その後の春に出てくるツルは地中深くの位置から出てくる訳で、
つまり地表から20cmとか30cmくらいの深い場所がツルと芋の境目になっているパターンがとっても多いんです。

普通なら芋掘りのスタートラインは地表から1cmくらいの深さなのに、イノシシ王国状態になっている土地だと“30cmくらい掘り下げた時点でやっと芋の先端に到達する”というハンデを最初から負わされたりする訳です。

そのパターンだと『 』内に示した究極奥義は使えません。

なのでまあ、「イノシシに食われる前に掘ったらどう?」という考え方もあるのですが、マーキングをやってみることにしました。



という訳で、県内某所に行き割り箸等で5本マーキングしてきました。
残念ながら、芋の大きさが期待できそうなツルは1本しか見つけられませんでしたが。




で、事前の予想通りやっぱり“掘る”ということもやってしまって獲物を持ち帰りました。
程々の大きさのヤツを2本(他にオマケレベルのものも採りましたが、まともなのはこの2本だけ)。
イメージ 2
右上に並べてあるのは1本分の芋です。
“変”でしょ。

イメージ 3
コンクリートの上に土が10cm程度溜まっているだけの状態のところから大きな自然薯ヅルが伸びていて、そのツルの育んだ自然薯です。
画像で上に向けてある方が“コンクリートの平面の上にベタリと乗っかっていた面”です。







で、
3分岐状になっている方の自然薯はもうすべて料理して、そのうちの半分は食べてしまいました。

味はというと・・・、
普通に自然薯の味でしたが、決してそんなによろしくはなかった(笑)。



「コンクリート・・・云々・・・」の方の芋です。※+アルファのオマケ収穫子芋も入っています。
イメージ 4

イメージ 5
洗ってヒゲ根を刈って部屋で乾燥させています。




明日の夕方は
「おお~コイツはうめぇ~、上出来、上出来。」等と言って舌鼓を打つことに・・・、

ならないだろうね(笑)。



今回の自然薯プロジェクト、
満足が行くまでにどのくらいの日数を要すことでしょうか。