昔々あるところに、
おじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんとおばあさんが住んでいました。
翌日の朝、おじいさんは仕掛けたカニカゴを引き揚げました。
カニカゴにはモクズガニは1匹も入っていませんでした。そしてなんと、おじいさんにとっては何の有難みもない“カメ”なんぞが7匹も入っていました。
おじいさんはそのカメの種類を知りませんでしたが、7匹すべてイシガメでした。
カニカゴにはモクズガニは1匹も入っていませんでした。そしてなんと、おじいさんにとっては何の有難みもない“カメ”なんぞが7匹も入っていました。
おじいさんはそのカメの種類を知りませんでしたが、7匹すべてイシガメでした。
おじいさんはがっかりするどころか、怒ってしまいました。
おじいさんの怒りの矛先は、カメに向けられることになりました。
おじいさんの怒りの矛先は、カメに向けられることになりました。
「カメごときが邪魔をするからカニがカゴに入らないんだ。」
「このままこのカメを川に戻したら、またカニカゴに入ってカニ漁の邪魔をするに違いない。」
「こんなカメ殺してやる。しかし石に叩きつけて甲羅を割って殺すようなことをするのは流石にちょっと気が引けるぞ。なにか他にいい方法はないか?」
「このままこのカメを川に戻したら、またカニカゴに入ってカニ漁の邪魔をするに違いない。」
「こんなカメ殺してやる。しかし石に叩きつけて甲羅を割って殺すようなことをするのは流石にちょっと気が引けるぞ。なにか他にいい方法はないか?」
おじいさんは少々思案して一つの妙案を思いつきました。
カメが7匹入ったカニカゴをそのまま河原の日当たりの良い場所に野ざらしに放置して家に帰ったのです。
一週間も放置しておけばカメは干からびて死んでしまうだろうと考えたのです。
カメが7匹入ったカニカゴをそのまま河原の日当たりの良い場所に野ざらしに放置して家に帰ったのです。
一週間も放置しておけばカメは干からびて死んでしまうだろうと考えたのです。
その2日後(推測ですが)、
川でカメを探して遊んでいたアラ△グマがその場所を通りかかりました。
川でカメを探して遊んでいたアラ△グマがその場所を通りかかりました。
「うわ~、なんてことだ! 僕の探しているカメがこんなにたくさん。」
「白く干からびてまるで動いてない。どう見たってみんな死んでるよ。何のトラブルだ?大雨でカゴが流されたてここに来たのか?」
「白く干からびてまるで動いてない。どう見たってみんな死んでるよ。何のトラブルだ?大雨でカゴが流されたてここに来たのか?」
アラ△グマは慌ててそのカニカゴを開き、死んでしまっているであろうイシガメ達の状況を確認しました。
すると意外なことにカメ達はすべて生きていました。アラ△グマが手に取って指で突いたらちゃんとワラワラと動き出しました。疲れ果ててやつれてはいるけれど、7匹すべて生きていました。
すると意外なことにカメ達はすべて生きていました。アラ△グマが手に取って指で突いたらちゃんとワラワラと動き出しました。疲れ果ててやつれてはいるけれど、7匹すべて生きていました。
アラ△グマは一旦冷静に戻り、以下のことを判断しました。
「明らかに増水するような大雨なんてずっとなかった筈だ。仮に台風並みの大雨で増水しようとカニカゴが流されるなんてそうそう起こることじゃない。そもそも流れ去り防止用の紐だってちゃんと付いてる。カゴが置かれているこの場所のロケーションだって不自然だ。これはカゴの流失事故じゃない。ワザとだ。」
「多分、カニ漁の邪魔者に見えたんだ。捨てたって戻ってくると思って殺したくなったけど、直接殴打まではせずに放置して処分しようとしたんだ。」
「だけど僕がこのカメをこのままここに安易に放流したら、またカゴに入って同じ目に遭わされるかもしれない。」
「明らかに増水するような大雨なんてずっとなかった筈だ。仮に台風並みの大雨で増水しようとカニカゴが流されるなんてそうそう起こることじゃない。そもそも流れ去り防止用の紐だってちゃんと付いてる。カゴが置かれているこの場所のロケーションだって不自然だ。これはカゴの流失事故じゃない。ワザとだ。」
「多分、カニ漁の邪魔者に見えたんだ。捨てたって戻ってくると思って殺したくなったけど、直接殴打まではせずに放置して処分しようとしたんだ。」
「だけど僕がこのカメをこのままここに安易に放流したら、またカゴに入って同じ目に遭わされるかもしれない。」
アラ△グマは、この7匹のイシガメをすべて一旦自分の家に連れて帰りました。
以上のお話は、なんと実話なんです。
新規開拓中イシガメポイントとして少々以前の投稿で紹介した某河川にて起こった事象です。
新規開拓中のイシガメポイント→
※発生日は9/30~10/15のうちのいずれかの日です(申し訳ありませんが、ボカさせてもらいます)。
新規開拓中のイシガメポイント→
※発生日は9/30~10/15のうちのいずれかの日です(申し訳ありませんが、ボカさせてもらいます)。
“おじいさんの行動”については推測で書いているんですが、アラ△グマの行動については作り話なしの実話です。
“推測”とはしましたけれど、“おじいさんの行動”は私の推測の通りで当たっていることと思います。
“推測”とはしましたけれど、“おじいさんの行動”は私の推測の通りで当たっていることと思います。
でね、
私がこの事件をどう思ったのか
なんですけどね。
私がこの事件をどう思ったのか
なんですけどね。
「農家のオッサンなんてそんなもんだよ。」
「イシガメっていう種名すら知らんだろうし、“かわいそう”とか“悪いこと”なんて最初からこれっぽっちも考えていない。」
「ただ単に“俺様”な奴が、そうそう非常識な訳でもなく普通に振舞っただけ。」
↑
変にドライなようですが、こういう風にしか思えませんでした。
「とんでもねえクソジイイだな。なんてことしやがるんだ。」
というようなことは特に考えませんでした。
「直接手を下さずに放置に留めただけマシだわな~」
くらいに思ってしまいました。
「イシガメっていう種名すら知らんだろうし、“かわいそう”とか“悪いこと”なんて最初からこれっぽっちも考えていない。」
「ただ単に“俺様”な奴が、そうそう非常識な訳でもなく普通に振舞っただけ。」
↑
変にドライなようですが、こういう風にしか思えませんでした。
「とんでもねえクソジイイだな。なんてことしやがるんだ。」
というようなことは特に考えませんでした。
「直接手を下さずに放置に留めただけマシだわな~」
くらいに思ってしまいました。
でさらに、
「こういう事態が多分ちょくちょくあるんだろうから、この川にイシガメが“ほんのちょっとだけしか居ない”のは、そりゃ道理だわな~。」
とも思いました。
「こういう事態が多分ちょくちょくあるんだろうから、この川にイシガメが“ほんのちょっとだけしか居ない”のは、そりゃ道理だわな~。」
とも思いました。
その7匹のイシガメです。家に連れて帰ってきた直後のまったく洗っていない状態です。※メス3匹、オス4匹です。
鼻の先に微生物疾患のある個体もいます。
カニカゴの中でしばらく“出たい出たい”といって暴れていたから鼻先に炎症を起こして罹患したのかな?
この個体の放射模様は結構ソソるものがありますね。
※また後日、甲羅洗浄後の画像を紹介します。結構綺麗な個体なんですよ。
※また後日、甲羅洗浄後の画像を紹介します。結構綺麗な個体なんですよ。
7匹のうちの何匹かは元の川に放流するつもりですが、カニカゴの座標からはある程度ズラさざるを得ないですね。
しばらくの間“この川のカニカゴ設置状況監視”をした方が良さそうだなあ、なんて思っています。