いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

北陸(日本海側)の本ハマグリ

今日は無理をして潮干狩りに出掛けました。 ポイントは石川県某所です。

朝7時50分、準備を済ませて庭に出ると・・・、


「アレレ、聞いてないよ、雪が降ってる」
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「いや、そう言えば、天気予報はそんな風だったな(笑)」
「まあええわ、行くだけ行ってみよう」  とそんな感じで出発しました。 ※ちなみに出発時の気温は1℃でした。
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 海岸ではアラレが降っており、
 風は大して吹いていない(天気予報の表示では3m/s)、
 風が弱い割には波はかなり高かった、
といったコンディションでした。
すなわちほとんど無理ゲー、 でもウェダーをはいてジョレンを持って海に入りました。



そして、どうなったか・・・、


 寒くて手がかじかんでやってられない、
 時々ヤバいレベルの波がくるから危険、
そういう理由で10分でギブアップしました。

ですが、そのたったの10分でこれだけ叩き出しました。コタマガイが4個にハマグリが1個。
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「よし分かった、この場所はイケる。今日は即トンするけど今後通おう。」
そう判断することができました。


「ところで、ちょっと待て、これってよ。」
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「チョウセンハマグリ(海ハマグリ)じゃなくて、汽水の本ハマグリじゃね~のか? 外観モロだぜ!」
そう思いました。
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10分の潮干狩り中には天候の状況の記念撮影なんてやってられなかったので、帰路でパチリ。
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帰宅してから件のハマグリを再度撮影しました。
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 模様の出方、
 左右の辺の長さの比が“ハの字”じゃなくて“ヘの字”に近いところ、
 弧の部分が外側に大きくせり出しているところ、
完全に汽水の本ハマグリです。

千里浜をはじめとする石川県の海岸では完全海水域生息性のチョウセンハマグリしか採れない、本ハマグリは生息していない、
というのが世間的認識の相場な筈なのですが、知られていないだけでちゃんと居るっていうことなんでしょうね。


比較してみましたよ。
“H”は柏崎の本ハマグリ、“C”は千里浜その他で採った石川県のチョウセンハマグリです。
“K”は“今日採れた謎のハマグリ”です。
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どうでしょう、ちょっと分かりにくいかな。
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これならどうでしょう。“K”の正体が“H”か“C”かと言われたら・・・、
完全に“H”ですよね、“K”って。
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あと一群追加します。
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“S”っていうことにしておきましょう。
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この“S”も明らかに =“H” ですよね。

この“S”って、富山県の某河川の河口で拾った死貝の貝殻なんです。
現在でも繁殖しているかどうかまでは不明ですが、その川の河口にも少なくとも以前はハマグリが居たらしいのです。

でも富山県はジョレンどころか熊手すらも使ってはいけないらしいので、私はそこのハマグリには特に興味はないんですけどね。
仮に“今でも繁殖している”と分かったところで、私はこのハマグリには手を出しません。というか“出せません”ね。

でも、とりあえず現地で“S”の貝殻を見つけた時は見て思いました。以下のように。
 「ああ、これ柏崎のヤツと模様の出方がよう似とんな~。」
 「ブログとかで見る三重とか熊本とかの本ハマグリにはあんま似てへん。でも、柏崎のヤツには似とる。」
 「多分、日本海側のハマグリはみんなこんな感じなんや。」
 「他所の海域から幼生が流れてきて定着したりするから、遺伝的に交流あんねや。」

今日の“K”もね、柏崎の本ハマグリによく似ていると思います。
ついでにいうと“チョウセンハマグリっぽい特徴”なんぞはこれっぽっちも認められないですね。


これはウィキから拾ったチョウセンハマグリの画像です。 チョウセンハマグリもそれなりに貝殻の模様は出るんです。
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“C”の文字を付してあるのが、千里浜のチョウセンハマグリです。
白地に黒の模様が美しく出ている個体が結構居ますね。
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これは柏崎の本ハマグリ。
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同じく柏崎の本ハマグリ。貝殻の模様の美しい個体だけを集めた私のコレクションの一部です。
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貝殻の形の時点で明らかに違うのだけれど、本ハマグリとチョウセンハマグリとで模様の出方も結構明らかに違っていることがなんとなく伝わりましたでしょうか。