いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

RVFの腰下+NC30のヘッドのエンジン完成

タペットクリアランスの調整を行います。

イメージ 1
測定する気筒を圧縮上死点にし隙間ゲージでタペットクリアランスを測定してから、この+2のロングドライバーを、


イメージ 2

イメージ 3
こんな感じで差し込んでロッカーアームを固定し、シムの着脱を行います。
この画像のロングドライバーは手で支えている訳ではないので、両手でシムの着脱作業ができます。
着脱にはピンセットと100円均一の磁石棒を使用しました。

誤ってシムをエンジンの中に落としてしまうと、クラッチケースカバーを外してオイルパンの中から磁石棒で拾い出すしかありません。
実は今回は1個落してしまいました。クラッチケースカバーを外してしまいさえすれば、シムの回収は10秒と掛かりません。
ただ、しばらく開けていないクラッチケースカバーの場合は、外し→ガスケット剥ぎ→再装着と、相当な手間が掛かりますので、落とさないに越したことはないです。
交換するシムを入れる時にも磁石棒を使った方が圧倒的に落としにくいですが、却ってやりにくく感じるかも知れません。

で、まず現状を測定したところ、以下の通りの結果でした。
エキゾースト  260  310  320  300
        (2310)(2275) (2280)(2250)
インレット    160  250  210  340
        (2410)(2360) (2385)(2275)

インレット    130  140  180  140
        (2410)(2410) (2355)(2360)
エキゾースト  300  300  270  240
        (2205)(2235) (2210)(2205)

※思い切り分かりにくいですが、上記データの見方。
・上半分が前バンク、下半分が後バンク
・( )なし数字が隙間測定値   単位はミクロン
・( )あり数字がシム厚み測定値 単位はミクロン
・左がクラッチレバー側、右がスロットル側

前バンクはヘッドオーバーホールの時にシムの位置を適当に入れたので、隙間測定値の一部は極端な数値になっています。
シムの位置が元の通りだったら、フロントバンクの評価結果は以下のような状況だったと予測されます。
エキゾースト  295  310  320  300
        (2275)(2275) (2280)(2250)
インレット    260  250  210  205
        (2310)(2360) (2385)(2410)
それにしても隙間測定値が全般的に大きすぎです。

標準値は以下の通りですから、お気に入りカムなんていう変なカム(とカムシャフトホルダー)を使ったせいでしょうね(笑)。
隙間標準値
 インレット :150±30ミクロン
 エキゾースト:240±30ミクロン


手持ちの中古シムで調整した後の数値です。
エキゾースト  230  240  230  240
        (2330)(2340) (2360)(2300)
インレット    160  180  170  180
        (2410)(2430) (2430)(2430)

インレット    150  140  140  140
        (2385)(2410) (2380)(2350)
エキゾースト  240  230  250  240
        (2250)(2285) (2230)(2205)
手持ちの一番厚いシムが2.43ミリだったので、フロントバンクのインレットは不安ありの数値にしかできませんでした。
3つだけシムを買い足すことになるかも知れません。


イメージ 4
爆笑のタペットクリアランス調整メモ。
何年か後に見たら泣けそうです(笑)。


イメージ 5
タペットクリアランス調整を終えてヘッドカバーを装着し、ついにパンダエンジンの完成です。

今、狭い部屋に入れて除湿機を全開で廻しています。
その状態でインレット、エキゾーストすべてのポートに保護用の粘着フィルムを貼り付けます。
そうすれば、結露やサビの発生の不安もなく、安心して春まで保管しておけます。