いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

定説どおりのシリンダー

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開けたエンジンのシリンダーの画像です。前バンクの右側の気筒です。
縦方向のキズがあります。幸い浅くて短いので、これくらいなら問題ないと思います。

私はV4エンジンのヘッドをばらすとき、クランクシャフトを廻しません。
回さないとカムの山がバルブスプリングを押したままの状態になっているカムを外すのに苦労するんですが、丁寧にじっくりやれば何の問題もなくできるので、あえてクランクシャフトに触らずにやります。

理由はピストンを動かすことで、砂粒や脱落カーボンによって縦キズを作ってしまうのが怖いからです。過去に何回かやったことがあります。
ま、そんな異物が入っているくらいなら、触りだす前にとうの昔に傷が入っているとも言えるかも知れませんが。


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同じ気筒のシリンダーです。最初の写真でも分かりますが、錆びています。正確には“錆びていた痕”と言った方がいいかもしれません。


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前バンクの左側気筒のシリンダー。モロはないようですが全般的に錆びが認められます。

この時点では上述の理由でクランクシャフトを廻していないのでシリンダーの下の方がどうなっているのかが分かりませんが、“ピストンを上下させてもシリンダーに縦キズが入らない”と言い切れるところまで清掃してから、クランクシャフトを廻して確認したことろ・・・・・、

全気筒ともに、全般的に下の方まで錆びていました(涙)。

少々ならある技法を使用して何とか使うんですが、このレベルで全般的に錆びているとさすがにだめです。この腰下の使用は諦めることとしました。

ところで、そのある技法ですが、“北斗、気にしない”といいます。
冗談抜きにバイクの整備においては重要なスキルなんですが、私はこの技があまり得意でないので損をします。