いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

蛸の浜(奥能登、タケノコメバル、化けノコメバル)

5月28日(金)の晩酌です。刺身は5月23日(日)に釣った43.1cmのマゴチです。

f:id:imoengineering:20210607201933j:plain

f:id:imoengineering:20210607202213j:plain

とっても美味しいですね、マゴチは。

 

 

さて、6月5日(土)の釣行記です。

辿り着いたのはここ、時刻は朝3時54分。七尾南湾某所です。

f:id:imoengineering:20210607202421j:plain

 

5時15分、小さいシーバスが釣れました。ルアーはMVS22+デカカリシャッドの沖堤イワシです。

f:id:imoengineering:20210607202455j:plain

刺身にするには丁度いい大きさなのかもしれませんけど、リリースしました。

 

続いて5時30分、同じルアーで今度はメバルです。ちっちゃく見えますけど、20cmくらいありそうです。これもリリースしました。

f:id:imoengineering:20210607202643j:plain

この日の釣果はこの2匹だけでした。

でもまあ、こんな2匹でもなんとか釣れただけマシな方かな?と思います。

 

 

続いて6月6日(日)は穴水へ。

いつもの神社奥にて、7時30分、タケノコメバル。推定全長30cm弱くらいでしょうか。

f:id:imoengineering:20210607202941j:plain

太った良い個体ですけど、タケノコメバルはもう“化けノコ級”でなければ持って帰らないつもりでいるのでリリースです。

 

そして、こんな場所に移動してみました。グーグルの航空地図で予め下調べしておかないと、間違っても辿り付くことができそうにない“隠れサーフ”です。私は初回来訪です。

f:id:imoengineering:20210607203124j:plain

でテトラに乗っかると水深1m未満の超遠浅の真っしろ白砂サーフにクロダイがたっぷりいました。テトラから数m以内の距離にも結構居ましたから、やっぱりね、滅多なことでは人が入ってこない桃源郷みたいな状態のサーフなんだと思います。

 

そのクロダイ達になんとか食わせようと、いつものこのルアーを砂地の上でごくゆっくり歩かせますが、やっぱり食べてくれませんね“見えチヌ”は。

f:id:imoengineering:20210607210417j:plain

 

しばらくやっていると、テトラから15mくらいのところに“マゴチかな”と思えるような物体が見えたので、その向こう側にルアーを投げてゆっくりとその物体の上を通しますが、まったくの無反応。ただの石か何かなのでしょう。

そして、少し左の方にでも移動して行こうかな~、なんて思案していると、砂浜の右の方から真っ黒な丸いひしゃげたカボチャみたいなものが漂って移動してきました。イシガメがのそのそ歩くくらいのゆっくりとしたスピードですが、別に潮が動いている様子はないので「なんだろ?生き物が移動しているのか?」と思いました。

「あの見映えなら、アメフラシかナマコくらいしかあり得ないけど、ウミウシやナマコにあのスピードは出せない筈。ということはやっぱり海水の動きに浮遊ゴミが流されているだけなのかな?」と考えましたが、そいつは先ほどの“マゴチかな”と思った物体の真上に来た時点で突如動きをフリーズしたんです。

「ほんならやっぱり自分の意志で動いとるわ。そうなるとマダコの擬態の可能性があるけど、どうみても“座布団状に潰した丸いカボチャ”くらいにしか見えへん。幾らなんでもあんな見事な変身無理やろ!」とか思いつつ、リズムカーリー5インチブルーギルパールホワイトを直ぐそばにキャストし、トコトコとシャクってみました。

そうしたら・・・・やっぱり、カボチャはリズムカーリーに向かって移動し始め、あっという間にもろマダコの見映えに変化しました。変身の術を解いて捕食行動に移ったたわけです。

「おお~、やっぱな~。」マダコは猛然とリズムカーリーに喰らいつき、少しためてからアワセたら、ただの1本針ですがばっちりフッキングしました。で楽勝で目の前まで上がってきたのですけど、1キロあるかも?っていうような大物で素手で掴むなんてかなりの勇気が要ります。道具も容器も何も持っていなくてタコを素手摑みする勇気が出せずにいると、しばらくしたら目の前でボッチャン。でも水深は約50cm、タコはどこに逃げていけば良いのか判断できず海底で身動きしないでいます。

「しょうがない、やっちゃるわ!」ウェダー履きなのでそのまま水中に入って行き、肩まで腕まくりして素手でマダコを海中から摑みあげました。「おーし、捕った」はいいけど、タコは私の右手全体に柔道の締めワザの如く猛烈に貼りつきます。私は何度か経験があるから一応耐えられますが、普通の人間がこれを初体験で喰らったら「うっわ~、タコに殺される。誰か助けて~!」みたいに認識して半狂乱になるかもしれません(笑)。

私もずっとこの状態は耐え難いので、タコを腕から引っ剥がしてウェダーの足の部分に貼り付けて頭だけ摑んで→また腕に戻ってきて締め上げられて→またウェダーに貼りなおして、なんてやりながら何とか陸地まで移動しました。

 

一応砂浜の上で記念撮影はしたんですけどね。直ぐにまたタコとの貼りつきゲームを繰り返しながらテトラに戻って、テトラの向こう側にタコをリリースしました。釣りで捕ったタコを持ち帰ることは問題ないと認識されることが多いものなのですが、状況を総合的に判断して“ここで釣れたタコを持ち帰るのはマズイかもしれない”と考えたためです。

 

ちなみに今回のマダコの擬態ですが、多分こんな状態で漏斗ジェットでゆっくりと泳いでいたのだと思います。

f:id:imoengineering:20210607212010j:plain

 

35秒~55秒のあたりをご覧になってみてください。

www.youtube.com今回私が出会ったマダコはドシャローで且つ底面が真っ白な砂浜の上を目立たないように極めてゆっくりと移動していて、擬態の出来はこの動画の擬態とは比べ物にならないくらいの超1級擬態だったと思いますが、マダコのカボチャ擬態(丸石擬態)のイメージは湧くと思います。

 

で、ここで考察。こんなオアシスみたいなド透明のドシャローのドサイトな状態のサーフをあんな大物のマダコが呑気に歩いているなんて・・・、よっぽど釣り人が入ってこない場所なんだろうなここって、と思えました。

だから直ぐに気分を魚釣りに戻して、ルアーキャストを継続します。

f:id:imoengineering:20210607212813j:plain

f:id:imoengineering:20210607212839j:plain

赤矢印も赤丸も同じ場所を示しているのですけど、真っしろ白砂サーフに少しだけ海草が生えている状態なんです。水深は1mくらいだと思います。ウィードレス仕様だから安心してリズムカーリーブルーギルパールホワイトを通すと、バツ~ンと問答無用の向こうアワセのアタリ。「うっわ、デカいぞ。エエもんや、これは。」

上がってきたのはコイツ。時刻は10時30分頃です。

f:id:imoengineering:20210607213215j:plain

f:id:imoengineering:20210607213229j:plain

実測全長38.0cmで40cmには届いていないですが、メチャメチャぶっとく肥えていてマジでランカーバスみたいです。重量は“ベイト吐出後、かつ血抜後”で940gもありました。

40cmには届いていないけれど、化けノコメバル認定合格です。「状態最高級のベッコウゾイや~!」と自分としては思っています。

 

 

帰路でハシゴしたポイントでもう一匹でました。全長34cmくらいかと思います。

f:id:imoengineering:20210607213920j:plain

コイツも結構立派な個体ではありますが、リリースしました。

 

 

当日の夕刻、自宅庭にて。

f:id:imoengineering:20210607214027j:plain

 

翌日の6月7日(日)の朝には、タライの中にコイツが吐き出されていました。

f:id:imoengineering:20210607214118j:plain

一番上の小魚はキスのようですよ。タケノコメバルも爆裂個体にまで成長すると、エビやカニよりも“大きい小魚”を捕食する傾向が強くなるのかもしれませんね。

 

来週ももう一度行こう、あのサーフに。命名は「蛸の浜」で決まりです。