いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

能登 恋路伝説

能登半島能登町の北端に恋路海岸という観光スポットがあります。

“恋路”という伝説の由来については、↓こんな感じで語られることが多いようです。

gozai.sakura.ne.jpyouyaku この伝説の物語を要約すると以下『 』内の通りとなります。

『釣りばかりしている助三郎という遊び人がいて、海岸からすぐそばの小島でいつものように釣りをしていたところ、そこに海産物を採りにきていた近所の美しい女性の鍋乃が誤って海に落ちたのでこれを助けた。

2人はそのまま恋仲となりその小島で夜な夜な逢瀬を重ねることとなるが、鍋乃に横恋慕した源次という男が助三郎を謀りごとに掛けて殺し鍋乃を我が物にしようとしたが叶わず、結局源次が鍋乃をもその小島にて殺してしまった。

源次は出奔して仏門に入りその後は2人の菩薩を弔った。』

 

まあね、少し考えれば不自然な点が何点かあって創り話だと分かります。例えば「鍋乃が海難事故に遭いそうになって助三郎が助けた」なんて、本人2人が自分達以外の他人に教える筈はなく、他人がそれを知りうる術はない筈です。陸続きでない不便な小島を選んで逢瀬を重ねるというのも手法として非合理的です。話を伝説として後世に残すには、源次が話を他言して廻るしかないわけで、2人も殺めて自慢するかの如く言いふらす奴なんて居るわけないですよね。

 

で、この小島って“弁天島”っていうんです。弁天=弁財天なんですが、弁天って普通は美女として描かれるんですって。

なるほどね、能登の先っぽの風光明媚なこの小島に弁天島と名付けようと思った。そうしたらこの小島に美女伝説を設定したくなった。だから『 』内のような作り話をこさえてみた、ってそんな感じでしょう。作風やネーミングセンス、男が2人とも長男ではない設定等からして戦国時代以前の作ですかね。

 

そして“恋路”という言葉。これって明治維新以降の近代の文学表現だよね。百人一首にも恋という単語は登場しますが、“恋路”ってのはちょっとワザとらしいというか変に陳腐というか・・・。

 

確かにとっても素敵で風光明媚なスポットだから、弁天島と付近の海岸一帯、そして地域に残る怪しげな伝説を上手くアレンジして恋路海岸という観光スポットを作ったんでしょうな~、明治維新以降に。

 

さて私の捻くれた解釈はこのくらいにして、普通に釣行の報告です。

2023年7月8日(土)朝6時14分、ここ恋路海岸に到着しました。

ご覧の通りで残念ながらウェーディング日和ではなく、ウェーディング釣りは程々で諦めて終了にして、ウェーディングで弁天島に渡りました。

そして「鍋乃が海難事故に遭いそうになって助三郎に助けられた正にその座標」であるかどうかは分かりませんが、↓この場所から前方の少し濁っている状態の海に向けてフラッググラブのアピールピンキンを投げると・・・、

朝7時11分。来たよ、爆裂のぶっとい旬の照りゴチ。

全長は56.2cm(この容器の内側の長辺が48.0cmです)、重量は1165gありました。

この時点で朝7時50分です。釣りは終了にしなければなりませんが、コチを弱らせないためにトンボ帰りします。

自宅に到着したのは11時くらいで、コチは元気に呼吸していたんですが、体はどういうわけか硬直が始まっていました。理論がわからないんですけど、この時期はこういう展開になっちゃうことが多いんですよね~。

なので即調理に取り掛かりました。

体の硬直が始まっていることの悪影響がどのくらいあるのかはまだ分かりませんが、呼吸は弱まっていなかったので、血抜きに関してはバッチリ上手くいきました。

 

さて再度話題を変更します。7月2日(日)に能登島で釣ったキジハタの刺身です。

キジハタの刺身は久し振りだったせいか、とっても美味しく感じられました。キジハタの刺身って食感が硬いものなんですが、熟成期間が丁度よかったのかな。硬い感じはしなくて食感バッチリで味も良かったです。今シーズン中にあと2~3匹くらいは食べたいと思ってしまいましたので、今度の3連休は能登島にも行ってみようかな。