いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

距離のいったカムは?

今日はカムです。

まずNC30のカムを使うか、RVFのカムを使うかなんですが、
サービスマニュアルやメーカーHP等の資料上では、両車種のカムには以下の違いがあるそうです。
                    NC30     RVF
inバルブ最大リフト        7.7mm    7.7mm
EXバルブ最大リフト      7.2mm    7.2mm
inバルブ1mmリフト作用角   230度    230度
EXバルブ1mmリフト作用角  220度    225度
ジャーナルクリアランス     約60μm   約40μm
※カムシャフトホルダーは両車種間で部品番号が同一。
※インレットバルブのリフト開始ポイントが3度異なる(どちらが大なのか釈然としない)。

この数値的な違いの意味は私にはイマイチ分かりません。
感覚的には、ほとんど同じのように思えてしまいます。

私は下のトルクが太いエンジンを作りたいので、作用角的には若干ローカムのNC30のカムを使うことにしています。上記数値の理屈よりも経験上の好みによるところが大きいです。

ですが、6000エンジンのカムは使わない予定なんです。

妙に吹け上がりの軽かった92年式のNC30エンジンを持っていたんですが、そのエンジンのカムを使ってみたいんです。
ニュートラルでアクセルを少しだけクイっとやると6000rpmくらいまで軽く吹けるエンジンでした。かなり距離がいっている感じで、サイレンサーから少しオイルが出るようになって、最終的には終わってしまったと判断して降ろしました。
そのエンジンの特性がカムの影響によるところが大きかったのかどうか確かめたいのと、そのエンジンみたいに軽く吹けて欲しい訳です。
同じように“クイっで6000rpm”になってくれると最高なんですけど、どうなるでしょうか。

イメージ 1
ちょっとだけ評価してみました。

上が軽く吹けていたお気に入りカム、下が6000エンジンのカムです。
どちらもフロントバンクのエキゾーストカムです。

ノギスでカム山の高さを測定してみると、
 お気に入り  :32.50mm、32.55mm、32.50mm、32.50mm
 6000エンジン:32.60mm、32.60mm、32.60mm、32.60mm
こんな感じでした。
カム山の最大長の部分を正確に摘出することがとても難しいので、相当いい加減な測定です。
ですが、有意差があることは間違いなさそうです。
おそらく100ミクロン(0.10mm)近い差があるでしょう。

マニュアルに記載されている標準値は、32.428~32.668mmです。
そのセンター値は32.548mmということになりますから、
6000エンジンの測定値32.60mmは、例によって絶対値としてはアテにならないと思った方が良さそうです。

大事なのは100ミクロンの差が“摩耗”なのかどうかですが、
“工作の公差のせいで最初からそのくらいだった”っていう可能性もなくはないです。

摩耗で100ミクロン減っているのだと期待します。
最大リフトが0.1mm短くなることの影響も考えられますね。