いも工房

わたしの趣味をここに綴ります(※当ブログは転載完全フリーです)

川底の 白地にポツリ うすみどり

凝りもせず、いまだに休日はすべてヒスイ海岸に行っています。

川採りモードに入ってからは基本的にボウズ続き。
9月13,14,15日の3連休は、川の流水での磨かれ具合が綺麗な名付けて“ツンツルテン石”をゲットするにはしましたが、多分ヒスイじゃありません。

9月20日(土)には姫川の上流で10g程度の小ヒスイをゲットしましたが、それだけ。
「あっただけマシな方か?」なんて思いながら、その日の川採りは諦めて、なんとなく押上海岸に寄ります。
 そこで入浜後10分くらいでなんと運よく102gの白いヒスイを拾えました。ケシ粒程度の緑が2箇所入っていました。
結構以前に262gの真っ黒ヒスイらしき石をS沢海岸で拾っていますが、私は黒ヒスイはあんまり好みでないので、102gは海岸採取での実質の新記録です。

 明けて9月21日(日)の早朝には気分はもうすっかり“欲張りな大物狙いの川採りモード”に逆戻り。姫川の上流へ向けて家を出ます。
 8号線が姫川を越えるところでちょっと左を見ると
「あれ、川底見えてるかな?、8月の終わりに台風の大雨があったから、流れの強いところは川底のの石が動いたのかな?」
ちょっとそんなことを考えました。
この時期は上流も下流も石の表面が苔だらけになっていて、はっきり言って川底でのヒスイ探しはマトモにはできないんです。※青海川中流より上はあんまり苔がついていないみたいでしたけど。

夜明け直後から昼前まで姫川の上流中心に川底や河原でヒスイを探しますが、見つかる気配なし。

「押上にでも行くか?。昨日の感じだと海岸に溜まった石が海に回収されていく波の具合だったような感じだし、その後にEMにでも寄ろう。」
そう思って押上に行きますが、当然の如く2匹目のドジョウはいませんでした。
もう集中力を失っている感じなので切上げの判断もやたらと早く、押上海岸に1時間もいませんでした。

そのままEMに向かいますが、朝の川底云々を思い出してなんとなく姫川の橋のところで車を停めます。
橋の中央まで歩いていって橋の上から川底を眺めると、流れの中央寄り半分だけ苔がなくなって石や砂が見えています。
「あ~やっぱり川の中央の深いとこだけ石が動いて苔がなくなってるね~。上流が苔だらけなのに下流の一部だけ川底見えてるなんてことあるんだ。」
EMに行くのはやめて、ここで川底探索をしてみることにします。

姫川の手前の路地から車で入っていくとアッサリ河原まで車で到達できました。
時間はまだ12:30くらいです。
ウェダーを履いて8号線大橋から下流側に20mくらいの地点から川に入って行きます。
※ちなみに使っているウェダーは「PROX Pプルーフチェストラジアルウェダー」です。税抜き送料別で¥3,590-でした。ウェダーって別に2万も3万もする訳じゃないので、使い捨て気分で購入できます。

8号線の陸橋の下を過ぎると川底に白い石が2つ見えています。水深は“腰まで”くらい。
その白い石の性状を箱メガネで確認します。いつもの通りで、やるだけ無駄な作業の永久繰り返しといったイメージですね。
1つ目は微妙に薄~いアズキ色の姫川,青海川にやたらと多い白い石。アッサリパス。
2つ目は・・・、

イメージ 1
こんな石ですが、黒い線が入っている時点でまったくそそりません。
手触りだけでも確かめようとして肩の付け根まで手を突っ込みますが届きません。
「ワザワザ上半身濡らしてまでこんな石イチイチ確認したくないな~」

そう思って、ヒスイでないことを確定するような特徴が見えていないか、その石を箱メガネ越しにじーっと見てみます。

「ん・・・!」

「これは・・・!」

「緑が見えているような気が・・・?」

イメージ 2
この写真ではほんとんど分からないかとも思いますが、赤矢印の先あたりに緑色がポツポツ見えています。
そんな風に思えるだけかなって言う程度にほ~んの少しだけ、例の“アップルグリーンだとかいう表現をされるヒスイによく見られる緑”によく似た色調が見えています。

「これは、もしかして・・・」
もう手触り云々とかいう状況ではなく、この石をなんとしても川底から拾い上げてキッチリ確認してみることにしました。

ツンツルテン石の時よりさらに一歩踏み込んで、上半身の着衣をすべて脱ぎます。つまり上半身はハダカ。
そして石に届くところまで手を突っ込んでみますが、ウェダーの中にザバーっと水が入ってきます。

「まあいい。とにかく拾い上げよう。」
砂に少し手を突っ込んで石を横に動かしてみようとしますが、当然の如くビクともしません。
「庭石みたいなでっけえ石なんだろうか。なんか掘る道具はないかな~。」

ズバリ、ありません(笑)。

仕方ないので、周辺の河原から流木を拾ってきて1mくらいの長さにへし折り、これを工具にして石の周りを掘ります。
直ぐ右に15~20cmくらいの石がありましたので、この流木でガシガシと掘ってなんとかその石はどけることができました。

「オーシ、やるか!」
首まで浸かる感じで手を水中深く突っ込み、再度白い石を動かそうと試みます。

「ふ~んっ」
ウェダーの中に水が入ってきますが、遠慮せずにフンフンと力を入れ続けます。

ズズズ・・
意外にも石が動き出しました。
「よし!そんな変にでかい石じゃない!」

石が砂の層から徐々に這い出ます。摑み上げて水中から出し、眼前に持ってきます。

「おおお~~!」
ヒスイそのものに見える石でした。
基本的には白色ですが、緑が入っているのがしっかり見えて、石全体にキラキラ結晶が見えます。

「これが、ヒスイが採れた時の気持ちか。こんな気分なんだ。」
そんな風に思えました。


イメージ 3
画像が白飛びしてどんな石だかほとんど分かりませんが、記念撮影です。
一番長いところで25cmくらいありました。


イメージ 4
家に帰ってからの撮影です。
重量は3.9kgでした。
侵食痕が痛々しくて美観的にマイナスポイントですが、角ばった形、輪郭部分の粉っぽさの無さ、石目で割れた際の面の残り具合等から、ヒスイである可能性大と思っています。あまり質のよい物ではない感じはしますが。
(まあただ“100%間違いなくヒスイだ”とまでは思っていなくて、ハズレの可能性も想定はしています)

イメージ 5
ここの断面では緑が結構多く見えています。

上手に磨き加工とかしたら、結構いい鑑賞石になってくれるかも知れません。
虫食い状の劣化が減点大ですが、川石だけあって形はマアマアのような気がします。


イメージ 6
場所はココです。
8号線の橋の日陰から抜け出て、上流側に2~3mくらい離れた場所でした。


ヒスイが採れた場所を具体的に公開することはマナー違反らしいですが、
「“姫川の8号線の橋の下”なんて、結果としてたまたま採れただけで、ポイントのうちに入らないから別に構わない」と思って敢えて公開しました。

ここで時々採れる訳じゃないと思います。下流一帯どこでも期待値は同じようなものでしょう、きっと。

でも、こうやって紹介すると、いかにもその近辺で他にもヒスイが落ちていそうな気がしますよね~。
そんな気になって貰いたかったんです。
実際には間違っても“落ちていない”だろうと思いますが。

ちなみに私はこの後、9月23日(祝),27日(土),28日(日)とボウズでした。姫川ではね。
青海と押上で1個ずつ拾えただけです。


今後、ヒスイが拾えた場所についてこういったなまめかしい紹介をすることはしないつもりなので、何卒ご勘弁を。

※川はかなり危険です。苔で滑って転びまくりますし、足を取られたり滑らせたりするとそのまま流れにさらわれてしまうことがよくあります(はっきり言って頻繁にあります)。
 決して真似はしないように。